一人でも多くの命を救うことを目的にしている災害医療

災害医療とは、地震や津波などの自然災害や、鉄道や航空機事故・テロなどの人為災害などによって患者に提供できる医療の能力を上回る傷病者が発生した場合に行われる、救急期・初期医療のことです。防げる災害死をなくし、一人でも多くの命を救うことを目的にしています。時間や人手、資材や機材全てにおいて限られた状況の中で、身体に限らず精神的な部分においても、患者の様々な傷病に対して緊急対応をします。災害医療では、医療を提供する側と治療を必要としている患者との需要と供給のバランスが崩れており、被災地近隣の病院も被災している為、需要に見合うだけの医療資源もない状態に陥ります。

この状況を改善させるためには、少しでも現場の患者数を減らすことが必要になります。そこで、受け入れ可能な病院に、救急車やヘリコプターを使い搬送します。この搬送には、地域医療搬送と広域医療搬送があります。病院や、都道府県が救急車やヘリコプターを使って患者を医療搬送するのが地域医療搬送で、国が航空機を使用し、被災地の外に医療搬送するのが広域医療搬送です。また、傷病者を重症度で順番付けるトリアージを行い、重症かつ助かる見込みのある人から手当を行います。このように、災害医療の現場では、人の生死を左右する決断をしなくてはいけません。その為冷静を保ちつつ、判断力や決断力、柔軟性などが必要になります。また、災害医療に関わる様々な職種の人々と協力・連携をすることが大切です。